9月に、ある知らせがきて、その内容を読んだとき、
『お前の今までの人生は何の価値も無い』
と言われた気がして、ずっと立ち直れなかった。
今も、引きずっている。
確かに、がむしゃらに生きてきたわけではないかもしれない。
一生懸命生きてきたわけでもないかもしれない。
それでも、順風満帆な人生では無かったし、自分なりに頑張ってはきたと思う。
だが、
『お前の人生は何の意味も無かった。』
と。
子供の頃、母によく怒られた。
「教室の中で、一人だけ、手を挙げない。」
と。
「沢山の子達の中に入ると、この人、後ろに下がるのよ。」
とか、不満げに親戚に言いまくる。
神経質だとか、引っ込み思案だとか、さんざん人前でこき下ろされたが、
結局は、母が、そうなるように私を育てたということを、つい最近知った。
いつも怒られて、常に両親の顔色をうかがっているような子供が、
自信たっぷりに人前で話したり、どんどん前に出ていけるようになれるかよ、って。
母は、積極的で、人を押しのけてまで前へ進んでいく子にしたかったんだろうが、
全部逆効果だったわけだ。
今になって、いや、今までずっと、生き辛かった。
もっと友達と遊びたかった。
なのに、塾や書道教室に通わされ。
もっとお洒落したかった。
普通の中学生や高校生のように、生きていきたかった。
父に対する考えが変わったとき、足下を掬われるようだった。
あんな人間を恐れ、従い、そして我慢を強いられてきた自分が、とても惨めに思えた。
もっと好きに生きればよかった。
さんざんこき下ろされて、我慢して生きてきた結果が、
無価値な人生だったわけだ。
イラストを描くのが好きで、
それで作った作品を通販サイトで販売しているが、ほとんど売れることはない。
Twitterにあげるのがいいとあっても、
フォローしてくださってる方に、私の作品を買ってください、と、
どしどし流すのも、おこがましい気がして、利用していない。
インスタに投稿してみても、見に来る人はいない。
いくつかの通販サイトを利用しているので、まとめのブログを作ってみたが、
だいたいそれを見に来る人がいない。
何をやっても、だめなんだなぁ・・
だから、お前の今までの人生は何の価値も無い、と
ずっと一人で考えていたことを、昨日主人に話した。
無価値だと言われた気がしたこと。
作品を作って販売しても売れないこと。
色々試してみても、だめなこと。
主人は、
「何のためにイラストを描いたり、作品を作ったりしてるのか。」
と言う。
「誰かに認めてもらいたいのか。誰かに認めてもらうためにしているわけじゃないでしょう?」
と。
イラストも作品も、好きで描いたり作ったりしてるよ。
描きたいから描いてるし、作りたいから作ってる。
描いてるのが、楽しい、というか、思い通りに描けないと、すごく苦しいけど、
完成したときがすごく嬉しいんだよ。
作品も同じ。
みんなに評価されたいわけじゃない。
みんなに認めて欲しいわけじゃ無い。
でも。
唯一、私が作り出せるものは、もうこれしかなくて、
将来、今の職業が続けられなくなったとき、
もうこれを売って生きていくしかないんだよ。
だから、それを認めてもらわないといけないんだよ。
でも、こんな風に、誰も見に来てもくれないんじゃ、
一生懸命になったって、無駄だよね。
何もかも、今までの人生もこれからの人生も、無意味で無価値で無駄。
主人は、返答に困っていた。
答えなくてもいいんだよ。
答えを聞きたいわけじゃない。
ずっと変わらないよ。
何もかも。
何もいいことはない。
これからも。