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昔日和-他愛もないこと-

思ったことや過去にあったことを、だらだらと書いてあります。どちらかというと、楽しいことではないです。近頃は精神安定のための、愚痴の捌け口になっております。

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子供の頃

まだ小学2年生くらいだったと思う。
仲のいい友達がいて、よく遊んでいた。
公園で、他の友達と一緒に遊ぶこともあれば、彼女の家に遊びに行くこともあった。
ただ、私の家に彼女が来たことはなかった。

当時、我が家は父方の遠縁の親戚の家業で使っていた家の2階に住んでいて、
1階には作業場が有り、常時男女6人が働いていた。
作業場には、父の叔父とその息子と父がいた。
彼女は、「大人の男の人が怖い。」と言って、うちに遊びに来ることはなかった。

彼女にはお父さんがいなかった。
子供なので平気で「どうして?」と訊くと、
「赤ちゃんのとき事故で死んだ。」という答えが返ってきたと思う。
お母さんは、細身の綺麗な人だった。
お父さんがずっと前に亡くなってるから、大人の男の人に慣れてないから、
怖いんだろうな、と、なんとなく理解していたと思う。

ある日、彼女の家で遊んでいると、男の人が訪ねてきた。
なんだか、お客さん、という感じではなかった。
まるで、その家の主のようだった。
亡くなったっていうのは、本当は嘘なんじゃないかと思い、
「あの人誰?お父さん?」
と訊いた。
「違う。おじさん。」
「おじさん?親戚の?」
「違う。」
それ以上、彼女は答えなかった。
そのうち、彼女のお母さんが、彼女に何か言うと、
「今日はもう遊べないから、ごめんね。」
と言われ、私はまだ早い時間だったので、
「なんで?家で遊べないなら、外で遊ぼうよ。」
と思ったが、そのまま家に帰った。

すごく後になってから、彼女のお母さんはお妾さんだったんじゃないかと気が付いた。
今は女性でも正社員で働けて、子供を養っていけるが、
当時はシングルマザーが自分と子供一人を養っていくには、相当大変だったはず。
でも、いつも綺麗。
お金に困ってる感じでもない。
いや、それが悪いとか、そういうことではないのだ。

友達が、大人の男の人を尋常でなく怖がった理由。
お母さんとそのおじさんが、子供の教育には良くないことをしているのを見て聞いてしまったとか、色々あるのだろうが、今更になって思ったこと。
性的虐待を受けていた、とか。

自分に経験があるのに、思いつかなかったのは、
まさか、他の、普通の家の子が、同じような、ましてはあれ以上の経験をしているとは、
思えなかったからだ。
当時は、まだ寝ている間にズボンを脱がされた程度で、それでもすごく嫌だったのだが。
他の家の子は、お父さんもお母さんも親戚の人達も皆まともで、大人で、
子供にあんなことをする輩がいるとは思えなかったからだ。

私の両親は、特に母は、私の父を見ただけであんなに怯える友達に、
何も感じなかったのだろうか。
子供の私の様に、お父さんが早くに亡くなったからだ、なんて呑気に思っていたのだろうか。

もし、私が小さい頃に母が父と離婚して、誰かと再婚したとして、
その誰かが、私に性的虐待をしていたとしても、気が付かないんだろうな、と思う。

その友達は、16歳で結婚してしまった。
家を早く出たかったんだろうと思った。
今は、彼女がどうしているのか知らない。


私も、男の人は怖かった。
彼女ほどではないにしろ、怖いと思っていた。

母方の実家の近くに、当時、大学生のお兄さんと高校生のお姉さんの住む家があった。
母の一番下の弟は、母とかなり年が離れていたので、そこの兄妹と親しかった。
二人とも楽しくて、優しかった。
一人っ子だったので、お兄さんとお姉さんができたようで、嬉しかった。
勿論、あちらはどう思っていたかはわからない。

母方の従妹達は、私より年下だった。
一人を除いて、かなり年が離れていた。
こちらが悪くもないのに、何かあれば大声で泣いて、大人には非難され、
何かあれば「お姉ちゃんなんだから」と我慢を強いられ、
一緒に遊んで楽しいとは思えなかったし、まして可愛いなんて思うこともなかった。

あるとき、その兄妹の家に行くと、妹さんの方はいなかったと思う。
お兄さんだけがいて、勿論、そこのお祖父ちゃんとかお祖母ちゃんはいらしたのだが、
近所の小さい子達もいるから、一緒に遊ぼう(どこかへ行って?)ということに
いつの間にかなっていた。
がっかりした。
前も近所の小さい子達がいるから、一緒に遊ぼうということになって、
遊んだのだが、やはり楽しくはなかった。
気を遣って遊んでも楽しくはない。
「帰る。」
と、言った。
「なんで?」
と、訊かれたと思う。
「小さい子達と一緒はいやだから。」
「なんで?」
「いやだから!」
そのときのお兄さんは、私がいつものように、うん、と言うだろうと思っていたと思う。
それが、「いやだ」と言われて、かなり不機嫌に思ったのだろう。
顔にそれが出ていた。
その顔のまま、お兄さんは私の腕を掴もうとした。
そのまま外に出てしまえばよかったのだが、私は逃げて、あろうことか、
その家の使われていない部屋の柱の陰に隠れたのだ。
勿論、すぐに見つかってしまった。
そのときのお兄さんの形相が、未だに忘れられない。
怖かった。
ものすごく怖かった。
思い切り悲鳴をあげた。
掴まれた手を振り払って、祖父母の家に逃げ帰った。
それから、あのお兄さんには会っていない。
ものすごく怖くて、二度と会いたくなかった。
勿論、お姉さんにも会っていない。
向こうも会いたくはなかっただろう。

叔父のことに加えて、そんなこともあって、
私は年上の男の人がかなり苦手になってしまっていた。

いつも後になって思うのだが、「気を遣うから、いやだ。」とか言えばよかったのかな、と。
しかし、向こうも、いつも「うん」と言って素直な子なのに、
今日はどうしたんだろう?とか思わないんだろうか。


後に、母の弟の結婚式に、そこの家の、お父さんだろうか?が来ていたのだが、
もう、田舎の人員構成は多すぎてよくわからん(^0^;)
式が終わって、母の一番下の弟夫妻と話をしていたら、
髪を撫でられる感覚がしたので、振り返ると、その人が真後ろに立って、
私の髪をいじっていた。
私はそのとき成人していて、子供の頃を知ってるからって、髪をいじるか?
触らんだろう、普通。
なんだろう、この人と嫌な顔をしていたと思う。
その人が呼ばれてその場を去るときに、
「終わったら、一緒に家へおいで。引き出物はここにおいて行くから、見ててよ。」
と、強引に言って引き出物を置いて行った。
そこで、叔母が、
「いいよ、置いて帰ろう。さっきだって、髪の毛、あんな風にいじって。気持ち悪い!」
と言ってくれたので、一緒に途中まで帰った。
あんな風に、子供の頃から知っている人が、
自分を性的な目で見ていると思うと、気持ちが悪い。
子供の頃から、そんな目で見られていたのだろうか。
なんだか、今から思うとぞっとする。


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