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昔日和-他愛もないこと-

思ったことや過去にあったことを、だらだらと書いてあります。どちらかというと、楽しいことではないです。近頃は精神安定のための、愚痴の捌け口になっております。

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好きだった人のことを思い出す。
最初からずっと、私の方が好きだった、と思う。
だけど、その人の元を自分から離れた。
お前は家族じゃないと、私の中で一番大切で愛する人に、言われたから。
それでも、好きだったから、そばにいた。
だけど、空しかった。
自分が、その人の中で一番だと思っていた。
でも、なんのことはない、その人にとっては家族ですらなかった。

このまま、一生いなくちゃいけないのかと思った。
二番目どころではなく、三番目以下の私。
一生、誰の一番にもなれずに。


雪が降った日、窓を細く開けて、ぼんやり雪が降るのを見ていた。
寒かった。
灰色のベランダが、白く染まっていく。

このままで生きていかなくちゃいけないのかと、思った。
誰の一番でもない人間として。
誰のためではなく、自分のために生きればいいじゃないか。
無理矢理そう思い直して、窓を閉めた。
体は寒くなくなったが、心は寒いままだった。

自分のために生きよう。
そう決めたはずなのに、やはり、その人のそばにいるのがつらくなった。
職場の人間関係で悩んでいても、私の話はあまり聞いてくれなかった。
いつもテレビに夢中だった。

結局、自分からその人の元を去ることになったのだが。


今、あの人はどうしているのだろう。
あのとき、あの人が迷わず『家族』と言い切った人と暮らすと言っていた。
他人は裏切るからいやだと、もう、恋愛も結婚もしないと、怒りを露わにして言っていた。
自分が、お前は家族じゃないと言ったくせに。
お前は一番じゃないと言ったくせに。
なのに、私の中で、自分が一番じゃなくなったら、そうやって怒るんだね。


でも。
また恋愛をして、結婚もしてくれていればいいと思う。
私より、ずっとずっと懐の大きな人と暮らして、
その人との子供を抱っこして、笑っていてくれていればいいと思う。
そうであって欲しいと思う。

きっと今は、私の願った通りになっていると思う。
誰かと結婚して、子供がいて、奥さんに怒られたり、
不機嫌になったり、それでも笑ったりしながら、生きているだろう。

今となっては、知ることはできないが。
それでいいと思う。
それでいいと、思う。



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